
動的粘弾性測定装置(DMA)
ティー・エイ・インスツルメント社は、DMAにおける世界のリーダーで、あらゆるアプリケーションに対応出来る会社です。Q800型DMAはモーターとトランスデューサーの一体型で、応力を制御するノンコンタクト、リニアーモーターや変位を高感度で測定出来るエンコーダー等、優れた技術が数多く採用されています。RSAはモーターとトランスデューサーが別々になっている装置です。歪はダイレクトドライブモーターで精度良くコントロールされ、その結果として生じる応力は特許のトランスデューサーで測定されます。そして多種多様なサンプルに対応出来るようにデザインされています。

TAイノベーション
オプティカルエンコーダが組み込まれた最初のDMA
ユニークエアーベアリングデザイン
ローマス、ハイスティッフネスクランブ
自動ファーナス開閉
RSA型
特許のフォースリバランストランスデューサー
DMAとDEA同時測定
35N 応力機能
リアルタイムウェーブフォームディスプレー
ノンコンタクトマグネティックドライブモーター
技術仕様

Q800は世界中で販売されている感度の優れたDMAです。非接触式で、応力を正確にコントロールするリニアドライブテクノロジーや低摩擦であるエアベアリング等の最先端技術を搭載しています。歪は感度と分解能の高いオプティカルエンコーダテクノロジーを使って測定します。Q800は他社製品に比べ一段と高い性能を有し、特に複合材料のような硬い材料に最適です。

固体の粘弾性分析において最高性能を有する測定装置です。モーターとトランスデューサが分離した歪制御型であり、変形のコントロールと応力の測定を独立して行います。従って最も純粋なデータを御提供することができます。最も正確なDMA測定値を御ご提供するとともに様々な測定(クリープリカバリー、応力緩和、応力ランプ、歪一定、荷重一定、疲労試験、マルチウェーブ、アビタリーウェーブ、誘電熱分析等)が可能です。RSA-G2は先述のとおり様々な測定技術を有しており、研究開発から品質管理まで幅広いアプリケーションに対応できます。高性能の本装置は歪制御型動的粘弾性測定装置の第四世代となります。正確な温度コントロールが可能な新フォースコンベクションオーブン、様々なサンプルの形や堅さに対応する豊富なジオメトリ、浸漬試験用ジオメトリをご用意しております。また、RSA-G2は誘電測定装置(DETA)として、独立測定や誘電測定と粘弾性測定の同時測定もできます。
装置仕様
|
| ||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
*デュアルカンチレバーのみ
**長さはデュアル/シングルカンチレバー用
Q800テクノロジー

1. ドライブモーター
Q800型には動的または静的な荷重を精度よく与えるためにノンコンタクトダイレクトドライブモーターを使用しています。モーターはコンプライアンスの少ない高機能複合材で作られており、大きな振動振幅や大きな変形を与えても熱が発生しないため、常に安定した測定ができます。そしてモーターは素早く高い分解能で制御できるように設計されています。モーターは広範囲にわたって荷重を再現性よく伝えることができるので、物質の特性を幅広く測定することができます。
2. エアベアリング
ノンコンタクトドライブモーターは、長方形のエアベアリングスライドへ荷重をを直接伝えます。スライドには上部と下部に4ヵ所ずつ計8個のポーラスカーボン(多孔質炭素)が取り付けられています。圧縮空気または窒素ガスが摩擦の少ないベアリングに流れスライドが浮上します。スライドではドライブシャフトとサンプルクランプを接続し、垂直に25mm動きます。また、その長方形の構造によりサンプルのねじれを防ぎます。 摩擦が無く、ねじれが起こらないドライブシャフトなので、薄いフィルムや極細ファイバーのような非常に弱い材料を容易に評価できます。
特徴: 摩擦が無くひねりが起こらないドライブシャフトなので、薄いフィルムや極細のファイバー等を容易に測定することが出来ます。
3. オプティカルエンコーダー
Q800型DMAは歪量を測定するための高分解能なリニアオプティカルエンコーダーを使用しています。
オプティカルエンコーダは格子(可動1つ固定1つ)を通る光の回折パターンに基づいているため、一般的なLVDT方式に比べて高分解能な測定が可能です。オプティカルエンコーダの分解能が1nmなので、非常に小さな振幅での測定も精度良く行うことができます。このノンコンタクトドライブモーターとエアベアリング技術の組み合わせにより高精度な弾性率と高感度なtanδ測定が可能であるため、Q800DMAは物質の特徴付けを広範囲にわたって行うことができます。
特徴: オプティカルエンコーダーの分解能が1ナノメーターなので非常に小さな振幅での測定でも精度良く行うことが出来ます。ノンコンタクトドライブモーターとエアーベアリングテクノロジーの組み合わせが高精度なモジュラスと高感度なタンデルタ測定を可能にする為、Q800型DMAは広範囲な物質の測定に適しています。
4. 軽量で堅牢なサンプルクランプ
あらゆる物質の測定に対応できる多種のサンプルクランプはQ800の特徴のひとつです。クランプは堅牢、軽量で、ドライブシャフトに簡単に接続でき、有限要素解析(FEA)を使って最適化されています。クランプは使いやすく調節もしやすいデザインで、各クランプはデータ精度を保証するため個別にキャリブレーションします。広範囲な測定が可能です。堅牢さによりクランプコンプライアンスを最小化でき、軽量さにより温度平衡が早く実現できます。これらのシンプルかつエレガントなデザインによりクランプ交換やサンプルローディングに必要な時間を短縮させています。
特徴: 多種多様なサンプルの測定が出来ます。堅牢さはクランプコンプライアンスを最小にし、軽量さは温度平衡性を速くします。シンプル且つエレガントなクランプは短時間での交換及びサンプルセットを可能にします。
5. ファーナス
Q800型の特徴は自動開閉する温度安定性の良いファーナスにあります。ガスクーリングアクセサリ(GCA)を使用することで広い温度範囲において、昇温、降温、等温測定を精度良く行うことができます。自動ファーナス開閉機能により簡単にセットアップできます。
特徴: 冷却アクセサリを使用することにより広温度範囲において昇温、降温そしてアイソサーマル測定を精度の高い温度コントロールで行うことが出来ます。自動ファーナス開閉機能がセットアップをより簡単にします。
6. 硬いアルミ合金
Q800型のドライブモーター、オプティカルエンコーダーやエアベアリングからなるエアベアリングスライドアセンブリは、温度制御された非常に硬いアルミニウム鋳造部品に全て組み込まれています。堅固なアルミニウムでできている枠は装置のコンプライアンスを最小化し、温度制御が可能なのでデータの精度が上がります。
特徴: 硬い材料で出来ているシャーシーは装置のコンプライアンスを少なくし、そして一定温度に保たれているためデータの精度が上がります。
RSA-G2テクノロジー

温度コントロール
RSA-G2の温度と環境コントロールはフォースコンベクションオーブン(FCO)によってなされます。FCOはエア/N2ガスの対流式オーブンで、理想的な温度安定性と高速昇降温が可能であり、-150~600℃で容易に使用できるよう設計されています。最大昇温速度は60℃/minです。オプションの液体窒素冷却装置を使用すれば-150℃まで、メカニカルクーリングで-60℃まで温度を下げることができます。
FCOはオーブンチャンバー内に逆向きの循環気流を作る一対のエレメントヒーターにより温度を安定させます。FCOはテストステーションの両側に設置することができ、寿命の長いLEDランプと観察用の窓が標準装備されています。
また、FCOはオプションのカメラビューアを付けることもできます。カメラビューアの明るさや焦点はソフトウェアから調整できます。測定中の画像をリアルタイムにソフトウェア上で見ることができ、データポイントごとに画像を保存することができます。カメラビューアはデータの妥当性を検証するための理想的なツールとなります。
電源ボックスと環境ボックスの分離
測定およびモーター制御のために、デジタル信号処理を備えたエレクトロニクスを装備しています。テストステーションから切り離すことで、電源ボックスから発生する熱と振動からテストステーションを分離しより精密な測定が可能となりました。
同時測定
RSA-G2型では、オプションで同時に誘電率測定ができます。
高速データ収集
RSA-G2はトランスデューサとモーター制御のためのデジタル信号処理を行う新しい高速エレクトロニクスを装備しております。多くの製品がテストステーションと電源ボックスを1つの箱にまとめることによって経費を下げる中、RSA-G2ではこの2つの装置を分け、テストステーションにかかる熱や振動を防ぎました。これによりデータの感度を上げることができます。
電源ボックスは過渡電流 (8000Hz以内)および振動(15000Hz以内)測定用の完全に統合された高速データ取得ができます。高速データサンプリングは取得シグナルから高解像度の強度と位相差を提供し、動的測定中の自動解析もしくは測定完了後のフーリエ変換解析により高分解の高調波取得を可能とします。振動測定中の応力(荷重)に存在する奇数次の高調波は、非線形応答の結果として現れます。3次、5次・・・のような奇数の高調波との基本周波数の割合はシグナルとして計算して保存することができます。
加えて振動測定中のリアルタイム波形を表示することができ、各データポイントでの波形を保存することができます。強度の比率と波の形と質は、非常に貴重なデータ整合性と検証ツールとなります。
変形モード
1. デュアル/シングルカンチレバー
カンチレバーモードは、支持ポイントと変形ポイントが機械的にサンプルを固定するので”クランプ”または”サポート”曲げモードとして知られています。デュアルカンチレバーでは、サンプルは両端と中央で閉められます。同じクランプはシングルカンチレバー用としても使います。サンプルは片端と中央のクランプの間で固定されます。
シングルカンチレバーはより短いサンプル長のテストが可能です。カンチレバーは一般的な熱可塑性樹脂、エラストマーや基板上のコーティングの転移の測定、他の高ダンピング材料の測定に適しています。
<br>
2. 3点曲げ
3点曲げモードでは、サンプルを両端と中央の3点で接触した状態で変形させます。
サンプルがクランプの影響をできる3つの支点で支えられるため、変形の「純粋な」モードであると考えられています。
複合材料、セラミックス、ガラス、半結晶ポリマー、金属、堅い材料の固体のバーをテストするのに理想的なクランプです。
3. シアーサンドイッチ
シアーサンドイッチでは、2つの同じサイズの材料片を両端と中央のプレートの間ではさみ込みます。与えられた変形はサンプル厚さと同様で、結果の変形は単純な歪です。
ポリマーメルト、泡、エラストマー、ゲル、ペースト、他の柔らかい個体や高粘度の液体を含む典型的なサンプル測定ができます。

4. 圧縮
サンプルを上下の円形プレートに挟み、圧縮させて変形を与えます。発泡剤、エラストマー、ゲル、他の柔らかい物質(低~中程度の弾性率)の材料に適しています。
5. 引っ張り
このモードは動的測定(オシレーション)中でも絶えずわずかな静的応力がサンプルに与えられてサンプルの弛みが無いように制御されています。そしてドライブシャフトにデータ精度を悪くする回転やひねりが起こらないためサンプルセットが非常に容易で、信頼性の高い結果が得られます。
6. 浸漬測定クランプ
液体中での測定が可能な引張と圧縮クランプです。

アクセサリ

Q800型用冷却アクセサリ
ガスクーリングアクセサリ(GCA)を使用すると-150℃まで測定できるようになります。GCAは液体窒素冷却方式で正確な温度コントロールを可能にします。GCAは、タンク内の液体窒素量が減少すると測定完了後に自動的に液体窒素を補充するので、液体窒素切れのために測定が途中で停止することはありません。Q800 DMAはGCAを使用することにより-150~600℃の全温度範囲にわたる測定ができます。一般に最大降温速度は設置したクランプとサンプルの熱的特性に依存します。下図は、GCAを使用して温度を下げるときの温度と降温速度の関係を示します。
Q800型用エアーコンプレッサーアクセサリ
Q800型はドライブシャフトを浮上させるためのエアーベアリング方式を採用しています。エアーベアリングにはクリーンな乾燥した圧縮空気又は窒素ガスが使用されます。エアーコンプレッサーアクセサリ(ACA)はコンパクトでクリーンな空気を供給します。
もしエアーや窒素ガスの供給がなければ、エアーコンプレッサーアクセサリ(ACA)をご使用下さい。又、エアーベアリングを保護する目的でエアーラインにフィルターを接続することをお勧めします。
RSA-G2型用低温測定オプション
RSA-G2には-150 〜 600℃間の測定を可能にする液体窒素クーリングシステムがオプションとして用意されています。このアクセサリは、液体窒素デュワーから直接接続されますので速い冷却速度が得られます。
DMA原理

動的粘弾性測定(DMA)は多種物質の機械的特性を評価する技法です。ポリマーを含む多くの物質は粘弾性特性と言われる弾性固体と粘性液体の両方の性質を持っています。DMAは2つの点で他の機械的測定装置と異なっています。一つは、一般的な引っ張りテスト装置は弾性成分のみを評価します。しかし多くの場合は粘性成分評価も必要になり、この場合は衝撃抵抗試験等でも測定しなければなりません。次に、引っ張りテスト装置はリニアー粘弾性範囲外の所を測定する装置です。DMAはリニアー粘弾性範囲内で測定し、より高感度な測定が可能になります。
DMAは静的又は動的テストにより粘弾性特性を測定する装置です。静的テストとはクリープや応力緩和測定です。クリープはサンプルに一定の応力を与え、その時の時間に対するサンプルの変位を測定するものです。そしてその後与えた応力をゼロにした時のサンプル変位の回復度合いも評価します。応力緩和はサンプルが一定の変位を保つために必要な応力を時間に対して測定するものです。両方の測定法は物質の粘弾性特性評価に有効な手段となります。
最も一般的なテスト法は、サンプルにサイン波状の応力を与えその時の歪を測定する動的振幅測定です(図1)。又、この時2つのサイン波の位相(フェーズ)の差やデルタ(δ)も測定されます。完全弾性体の場合は、フェーズのずれはゼロになり、完全粘性体の場合は90°になります。ポリマーの場合は位相差はその中間を示します。
応力と歪の関係から複素弾性率(E*)を計算することが出来ます。そしてE*とデルタ(δ)から貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)が求まります。(図2参照)
貯蔵弾性率(E’)は弾性成分を表しサンプルは粘性成分を表しサンプルの硬さに関係してきます。損失弾性率(E”)は粘性成分を表し、分子運動を通して機械的エネルギー発散に関する情報を示します。E’とE”の比、タンデルタ(Tanδ)は他の有効なパラメーターとして弾性と非弾性成分の関係を表します。これらのデータはアプリケーションに応じて時間、温度、周波数そして振幅(応力又は歪)を関数として計算することが出来ます。
DMA原理

1. マルチ周波数モード
マルチ周波数モードは一定の振幅を保つ周波数を関数としての粘弾性特性を測定するものです。そして時間スイープ、リニアー昇温、ステップ昇温等の条件下で単一周波数又はマルチ周波数測定が可能です。RSA-G2型はもう一つの機能として一定温度又は昇温測定中のマルチウェーブ分析が出来ます。
2. マルチストレス(応力)/ストレイン(歪)モード
このモードでは周波数と温度が一定に保たれたと時の歪%や応力の変化をモニターするものです。そしてこれは粘弾性のリニアー範囲(LVR)を特定するための有効な手段です。
3. クリープ/応力緩和モード
応力が一定の時、時間に対して歪の変化を測定するモードがクリープ測定です。そして応力緩和モードは歪を一定に保つために必要な応力を時間に対してその変化を測定するものです。
4. 応力制御/歪速度制御モード
このモードは一定温度において応力又は歪量を一定速度で変化させる測定法です。それによりヤング率を求めるための応力(S)/歪 (S)プロットを作成することが出来ます。そして又、一定応力とリニアー昇温に歪変化をモニターすることも可能です。
5. アイソストレインモード
このモードはリニアー昇温において歪量を一定に保つために必要な応力を測定し、フィルムやファイバーの収縮力を調べるための有効な手段です。
応用
粘着剤のTg測定
ポリマーのガラス転移温度(Tg)は幾つかの方法で測定することが出来ますが、DMAが最も高感度に測定出来る手段です。引っ張りクランプを用いて周波数1Hzにおける粘着剤測定の結果を図1に示します。E’のオンセット温度、E”のピーク温度そしてtanδのピーク温度等からTgの評価が出来ます。又、粘弾性値の変化も重要なパラメータになります。

ポリエチレンテレフタレート (PET)
粘弾性とガラス転移の周波数依存性
Tgはキネティック成分を持っているのでサンプルに変位を与える周波数に強く影響されます。周波数を高くすると分子緩和は低周波数の時よりも高温側で起きます。その結果としてTgも測定周波数が大きくなるに従って高温側にシフトします。結果を図2に示します。そして転移内での弾性率やタンデルタのピーク形もその影響を受けます。このように転移の温度や周波数依存性を精度良く測定することが可能です。

ビニルエステル二次転移の測定
DMAはβやγ転移を測定出来る唯一の装置です。二次転移は主鎖に結合している側鎖の動きを表しています。図3に示すように転移はTgより低温領域で一般的には室温以下で起きます。これらの転移は耐衝撃性や物質特性を示す重要な情報になります。このデータは非常に硬い物質の測定を可能にする3点押し曲げクランプを使用して得られます。

フィルムの接着剤コーティング効果測定
図4にRSA引張モードで3つのPETサンプルを測定した結果を示します。サンプルの1つは接着剤が均一な層になっているもの、もう1つは不均一層のもの、そして3つ目のサンプルは接着剤が付いていないものです。接着剤の転移ピークがタンデルタとして40℃付近に出るものは良い製品です。そして不良品はピークがはっきりと観測されていません。このように簡単に良品/不良品を見分けることが出来ます。

PCボード測定
PCボード(PCB)は一般的に熱硬化性樹脂とガラスファイバーとの混合から作られる複合材です。PCBのTg測定は非常に少量の樹脂で作られているため容易ではありません。図5に2点曲げ(シングルカンチレバー)モードで測定した結果を示します。2サンプルのTgは明確に検出されていますが、弾性率とTg温度に差が見られます。1のサンプルは新しい状態で、他のサンプルはやや加熱処理されたものです。このデータから硬化状態(クロスリンク)の違いが確認されます。

エラストマー中のカーボンブラックの効果
粘弾性特性におけるフィラーや添加物の効果測定は一般的に行われています。図6にカーボンブラックがSBRゴムに添加された時の弾性率(E’) とタンデルタ(δ)のデータを示します。この測定はRSA III型デュアルカンチレバーを用いています。カーボンブラックの添加量が多くなると弾性率が上がり、そしてガラス転移温度は極端に高温側にシフトします。このようにフィラーや添加物が物質特性にどのように影響するかを理解することは非常に重要なものとなります。

クリープテストによるパッケージフィルムの評価
フィルムを希望の形にする加熱成形過程において、フィルムはある力で引っ張られながら成形されます。良い製品を作るための条件をクリープ/リカバリーテストで予想することが出来ます。図7に引っ張りモードで測定したパッケージフィルムのデータを示します。リカバリー結果から回復度合い(Jer)を計算することが出来ます。Jer値が高い場合、サンプルのコンプライアンス(応力に対する歪量)が高いことを表しています。これは希望の形に成形する時、その温度においてその形を維持するための弾性度が低いことを示します。

プレッシャーセンシティブ接着剤(PSA)のタックテスト
図8にRSA III型圧縮クランプでPSAのタック特性を評価した例を示します。一定応力でフィクスチャーはサンプルに接触し、それから一定速度で元に戻します。サンプルからプローブが引っ張り上げられる時に必要な力を記録します。サンプルAはサンプルBと比較して最大2倍の応力が必要とされています。そして歪は20倍少なくなっています。

時間/温度スーパーポジション (TTS)
TTSを使用して装置では測定出来ない時間や周波数における物質の特性を予想することが出来ます。マルチ周波数測定モードで必要な温度範囲における測定を行い、その結果からある温度(リファレンス温度)におけるデータをシフトさせます。そしてシフトファクター、William-Landel-Ferry (WLF)、アレニウスプロットが得られます。図9にPETフィルムのマスターカーブを示します。この方法により非常に高い周波数(短時間スケール)や非常に低い周波数(長時間スケール)における物質の特性を評価することが可能になります。


